妊娠中の涙や不安はとても自然なもの
妊娠中に、ちょっとしたことで涙が出たり、落ち込みやすくなったりするのは、ごく自然なことです。お腹に小さな命を宿すと、「嬉しい」「幸せ」といった前向きな気持ちだけでなく、「不安」「恐れ」「悲しみ」など、いろいろな感情が同時に湧きあがってくることがあります。
こうした複雑な感情を抱くのは、とても普通のことです。むしろ、新しい命を迎えるために心と体が準備を始めているサインともいえます。
妊娠すると、赤ちゃんを育てるためにホルモンが大きく変化します。その影響で心が揺れやすくなり、涙もろくなったり、不安を感じやすくなったりすることもあります。
さらに「どんな赤ちゃんが生まれてくるんだろう」「私はお母さんとしてやっていけるかな」と、期待と不安が入り混じることもあるでしょう。つわりやお腹の変化によって、これまでの生活や役割が変わっていくことへの戸惑いもあるかもしれません。
お腹に赤ちゃんがいると意識することで、責任感や防衛本能が高まります。些細な変化に敏感になったり、普段なら気にならないことに心が反応したりするのは、赤ちゃんを守ろうとする自然な反応です。決して、性格のせいでも気にしすぎでもありません。
もちろんネガティブな気持ちにはなりたくないと思う方も多いでしょう。でも、感情はあなたに大切なことを知らせてくれる「心のアラーム」のようなものです。悲しみは「何が大事か」を、不安は「何に備えるべきか」を教えてくれます。
どれも人として自然な反応であり、赤ちゃんと自分を守るために必要な感情です。

妊娠期間を心地よく過ごすための小さな工夫
とはいえ、ネガティブな感情に振り回されてしまうのは、とてもつらいですよね。妊娠期間をできるだけ心地よく過ごすために、日常で試しやすい工夫を2つ紹介します。
1. お腹の赤ちゃんに意識を向ける
リラックスできる姿勢で目を閉じて、ゆっくり呼吸します。
赤ちゃんが心地よく羊水に浮かんでいる様子を思い描いてみましょう。お母さんがゆったりしていると、お腹の赤ちゃんも安心して穏やかに過ごせるはずです。
2. 小さな気分転換や休息を意識してとる
「楽しい」「ほっとする」「元気が出る」と感じることを、妊娠中にいくつか見つけておくのもおすすめです。
出産後はどうしても自分のことが後回しになりがち。1人でできること、道具がいらないことなど、心がふっと軽くなる「お気に入り」を今のうちに見つけておくと、きっとあなたを支えてくれるでしょう。
涙が出ても大丈夫。心の揺れとやさしく付き合うために
涙が出たり、不安を感じたりすることを、無理に抑えようとしなくても大丈夫です。それは、赤ちゃんを守るために、あなたの心と体が働いてくれている証です。どうか、自分に優しいまなざしを向け、ゆったりとした言葉をかけてあげてください。
変化に柔らかく対応する力は、産後の生活でもきっとあなたの支えになります。あなたと赤ちゃんが、安心して穏やかに過ごせますように。














